2025.06.13Category: CONTENTSTags:無料

小学生の”走り方のクセ”を直すには?プロが教えるフォーム改善のポイント

子どもの走り方がおかしいと感じている保護者の皆さんへ。小学生の走り方フォームのクセは、正しい改善方法を知れば必ず直すことができます。 重要なのは、一度にすべてを直そうとせず、ポイントを絞って継続的に練習することです。

この記事では、プロの目線から小学生によく見られる走り方のクセとその原因、効果的な改善方法について詳しく解説します。そのため、お子さんのかけっこのタイムアップやフォーム矯正に悩んでいる方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

小学生の走り方フォームでよく見られるクセ・問題点

鈴木トレーナー

まずは、小学生の走り方でよく見られる問題点を確認しましょう!

これらのクセに当てはまるものがあれば、改善の余地があります。

 

姿勢に関する問題

背中や腰が曲がり、前傾または猫背になってしまう

多くの子どもは走る際に背中が丸くなったり、過度に前傾してしまいます。この姿勢では重心が安定せず、効率的な走り方ができません。

★ 体の重心が後ろに残ったまま走ってしまう

さらに、重心が後ろに残っていると、前に進む力が十分に発揮されません。これは小学生に非常によく見られるクセの一つで、まるで椅子に座ったまま走っているような状態になってしまいます。

足の動きに関する問題

足が後ろに流れる(蹴る動作が強すぎる)

また、蹴る動作に意識が向きすぎると、足が後ろに流れてしまいます。実際に、本来なら真下に着地すべき足が後ろで着地することで、推進力を効率的に使えません。これは「地面を強く蹴れば速く走れる」という間違った思い込みから生まれます。

★膝や太ももが十分に上がらない、歩幅が小さい

一方で、膝の上がりが不十分だと、歩幅が狭くなります。したがって、同じ距離を走るのにより多くの歩数が必要になり、これは疲労の原因にもなります。

腕と着地に関する問題

★ 肘の角度や腕の振りが不適切

同時に、腕の振りは走る推進力に大きく影響します。なぜなら、肘が曲がりすぎていたり、腕が横に振れてしまうと、前進する力を無駄にしてしまうからです。特に緊張すると腕が体の前で交差してしまう子が多く見られます。

★ かかとで着地してしまう

加えて、かかとから着地すると、衝撃が大きく、推進力も失われます。つまり、足裏全体での着地を意識することが重要です。ドンドンと重い足音が聞こえる場合は、かかと着地になっている可能性が高いでしょう。

★ 力が入りすぎて手や肩が力む

最後に、小学生は頑張ろうとするあまり、必要以上に力を入れてしまいがちです。そのため、肩や手に無駄な力が入ると、スムーズな動きが妨げられます。手をギュッと握りしめて走る子を見かけたら要注意です。

クセ・フォームが崩れる主な原因

次に、走り方のクセがついてしまう原因を理解することで、より効果的なフォーム矯正が可能になります。

◆普段の姿勢の悪さやインナーマッスル不足

まず、日常生活での猫背や反り腰などの姿勢の悪さは、走る時のフォームにも影響します。また、体幹を支えるインナーマッスルが不足していると、安定した走りが困難になります。実際に、現代の子どもたちは昔と比べて外遊びが減少し、体幹の筋力が弱くなっているのが現状です。

◆ 正しいフォームをイメージできていない

さらに、正しい走り方を知らなければ、改善のしようがありません。実は、多くの小学生は、なんとなく走っているだけで、理想的なフォームを意識したことがないでしょう。「速く走る=力いっぱい走る」と思い込んでいる子が大半です。

◆体幹が弱くバランスが取りにくい

同様に、体幹の筋力不足は、走る際のバランス感覚に直結します。なぜなら、体幹が弱いと、上下左右にブレやすくなり、効率的な走りができないからです。片足立ちを10秒間できない子は要注意です。

プロ目線でおすすめの改善ポイント・トレーニング

それでは、実際のフォーム矯正に効果的なトレーニング指導方法をご紹介します。

正しい姿勢作り

◎背筋を伸ばし、体をやや前傾させて重心を前に保つ

まず、正しい姿勢の基本は、背筋をまっすぐ伸ばし、軽く前傾することです。そうすることで、この姿勢により、重心が前に移動し、自然と前に進む力が生まれます。

具体的な練習方法:

・壁に背中をつけて立つ練習(頭、肩甲骨、お尻、かかとを壁につける)

・頭に軽い本を載せて歩く練習

足の動きの改善

◎太ももをしっかり上げる意識

次に、膝を腰の高さまで上げることを意識しましょう。そして、上げた足は真下に素早く戻すことで、足が後ろに流れることを防げます。「足で地面を叩くように」と表現すると子どもにも伝わりやすいでしょう。

効果的な練習方法:

・その場での高い足踏み(1分間継続)

・階段を使った膝上げ練習

◎かかとからではなく、足裏全体~つま先で着地する

また、着地は足裏全体で行い、最後につま先で地面を押すイメージで走ります。これにより、効率的な推進力が得られます。裸足で芝生を走る感覚を思い出してもらうとよいでしょう。

腕の振りの修正

◎脇を軽く締め、肘を90度に曲げて、腕を前後まっすぐに振る

腕の振りは走る推進力に大きく影響します。脇を締め、肘を90度に保ち、前後にまっすぐ振ることを意識しましょう。

こちらの動画もご覧ください!

おすすめのクセ矯正・フォーム指導の工夫例

効果的なフォーム矯正には、適切な指導方法が重要です。

①無理せず「できること」を反復練習し、いきなりたくさん直そうとしない

まず、一度にすべてのクセを直そうとすると、子どもは混乱してしまいます。そのため、まずは1つのポイントに絞って、確実にマスターしてから次のステップに進みましょう。

段階的な練習例:
1週目:正しい姿勢の習得
2週目:腕の振り方の修正
3週目:足の上げ方の改善

②毎日少しずつ、意識と実践を繰り返す(習慣が大切)

さらに、フォーム矯正は継続が何より重要です。実際に、毎日5分でも10分でも、正しいフォームを意識した練習を続けることで、必ず改善されます。

保護者が自宅でできるサポート

 

また、保護者のサポートは、子どものフォーム矯正において非常に重要な要素です。

☑普段の姿勢(猫背や反り腰)に気をつけて生活の中で声かけ

まず、走る時だけでなく、普段の生活での姿勢も走り方に影響します。そのため、食事中や勉強中の姿勢に注意を向け、優しく声かけをしてあげましょう。「背中がピンとしてるね!」といったポジティブな声かけが効果的です。

☑走るフォームの動画を撮ってあげて、どこが違うのか一緒に確認

次に、スマートフォンで子どもの走る姿を撮影し、一緒に動画を見ながら改善点を話し合いましょう。そうすることで、視覚的に確認することで、子ども自身も問題点を理解しやすくなります。

練習や本番で良かった点・改善点を具体的に伝える

最後に、「頑張ったね」だけでなく、「今日は腕の振りが良くなったね」「膝がしっかり上がっていたよ」など、具体的なフィードバックを心がけましょう。

子どもは具体的な褒め言葉で成長を実感します!
色んな場面で褒め言葉を使ってみてください。

 

まとめ

結論として、小学生の走り方のクセを直すためには、まず現在の問題点を正しく把握し、段階的に改善していくことが重要です。そして、一度にすべてを直そうとせず、1つずつ確実にマスターしていく姿勢が成功の鍵となります。

フォーム矯正のポイントは以下の通りです:

・正しい姿勢と重心の位置を覚える ・太ももの上げ方と着地方法を改善する
・腕の振り方を前後まっすぐに修正する ・毎日少しずつでも継続して練習する

これらのポイントを意識して取り組むことで、お子さんの走り方は必ず改善され、かけっこのタイムアップにもつながるでしょう。

お子さんの走り方に不安を感じている保護者の皆さん、一人で悩む必要はありません。
当ジムの体験レッスンでは、個別のフォーム診断と改善アドバイス、自宅でできる練習方法をお教えします。お子さんの可能性を最大限に引き出すために、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

 

▶参考リンク

正しいフォームを知るだけで変わる!誰でも速く走れるようになる理由

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